2023.02.07 インボイス制度について⑤ 『インボイス制度の追加(緩和)措置について』 令和4年12月23日に閣議決定された令和5年度税制改正大綱において、主に中小企業者を対象としたインボイス制度に関する以下の負担軽減措置が追加されることとなりました。 ① 免税事業者からインボイス発行事業者となった場合の税負担・事務負担を軽減するため、売上税額の2割を納税額とすることができる措置(2割特例) 【対象者】 免税事業者からインボイス発行事業者となった場合で2年前(基準期間)の課税売上高が1,000万円以下等の要件を満たす者 【対象期間】 令和5年10月1日~令和8年9月30日を含む課税期間(個人事業者は令和5年10月~12月の申告から令和8年分までが対象) ① 1万円未満の課税仕入れ(経費等)について、インボイスの保存がなくても帳簿の保存のみで仕入税額控除ができることとする措置(少額特例) 【対象者】 2年前(基準期間)の課税売上高が1億円以下または1年前の上半期(個人は1~6月)の課税売上高が5千万円以下の者 【対象期間】 令和5年10月1日~令和11年9月30日 ② 1万円未満の値引や返品等について、返還インボイスを交付する必要がなくなる措置 【対象者】すべての者 【対象期間】適用期限なし ③ インボイス施行日(令和5年10月1日)を登録開始日とする申請期限が3月末から9月末に延長となる措置 【対象者】すべての者 全体的に恩恵の大きい追加措置ではありますが、対象者や対象期間が限られているものもありますので注意が必要です。また、すでに従前の内容でインボイスへの対応を進めていた場合には、今回の措置を踏まえて再度対応の検討を行う必要があります。 (記事の内容は作成日現在の法令・関係規則等をもとに作成しております。)